若手芸人の登竜門として半世紀近くにわたり日本のお笑い界を牽引してきた「ABCお笑いグランプリ」。漫才・コント・ピン芸などジャンルを問わない異種格闘技戦として知られ、ここを制した芸人の多くがその後のお笑いシーンの中心へと駆け上がっています。
ダウンタウンやナインティナイン、中川家といったレジェンドから、霜降り明星、オズワルド、令和ロマンといった現代の賞レースを席巻するトップランナーまで、歴代の王者はどのような軌跡を辿ってきたのでしょうか。本稿では、歴代優勝者・順位の完全データとともに、ブレイクの背景や審査員の評価、M-1グランプリとの深い関係性まで余すところなく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:1980年創設の「ABC漫才・落語新人コンクール」から続く名門賞レースで、数多くの国民的スターを輩出。
- 要点2:歴代王者にはダウンタウンや霜降り明星などM-1王者・全国区MCが多数名を連ね、現在のテレビ界・配信界を牽引中。
- 要点3:近年はABEMAでの完全生配信により全国的な注目度が急上昇し、賞レース戦線全体の行方を占う重要指標に定着。
【歴代結果まとめ】ABCお笑いグランプリ・新人グランプリの歴代優勝者一覧
大会は1980年に「ABC漫才・落語新人コンクール」としてスタートし、1989年に「ABCお笑い新人グランプリ」へ改称。さらに2012年の第33回大会からは、出場資格を「デビュー10年以内(全国のプロ芸人対象)」へと大幅にリニューアルし、現在の「ABCお笑いグランプリ」となりました。
近年の「ABCお笑いグランプリ(リニューアル後)」における歴代王者および決勝の激闘は、以下の通りです。
【近年の歴代優勝者・最終決戦進出組】
・第33回(2012年):かまいたち(2位:さらば青春の光、3位:藤崎マーケット)
・第34回(2013年):ジャルジャル(2位:シソンヌ、3位:ジグザグジギー)
・第35回(2014年):天竺鼠(2位:学天即、3位:和牛)
・第36回(2015年):GAG少年楽団(2位:うしろシティ、3位:バンビーノ)
・第37回(2016年):セルライトスパ(2位:アイロンヘッド、3位:大自然)
・第38回(2017年):霜降り明星(最終決戦進出:ロングコートダディ、ツートライブ)
・第39回(2018年):ファイヤーサンダー(最終決戦進出:さや香、たくろう)
・第40回(2019年):エンペラー(最終決戦進出:カベポスター、宮下草薙)
・第41回(2020年):コウテイ(最終決戦進出:オズワルド、フタリシズカ)
・第42回(2021年):オズワルド(最終決戦進出:カベポスター、蛙亭)
・第43回(2022年):カベポスター(最終決戦進出:令和ロマン、こたけ正義感)
・第44回(2023年):ダブルヒガシ(最終決戦進出:令和ロマン、天才ピアニスト)
・第45回(2024年):令和ロマン(最終決戦進出:ダウ90000、青色1号)
・第46回(2025年):ぐろう(最終決戦進出:フースーヤ、かが屋)
歴代の得点差を見ても、数点差で勝敗が決まるハイレベルな戦いが続いており、決勝進出者全体のクオリティの高さが毎年大きな話題を呼んでいます。
ダウンタウンから霜降り明星まで!歴代王者のその後のブレイク事情と現在
ABCお笑いグランプリの歴史を語る上で欠かせないのが、優勝をきっかけとした芸人たちの爆発的なブレイクです。
新人グランプリ時代に最優秀新人賞を獲得したダウンタウン(1987年)やナインティナイン(1992年)は、関西のローカル賞レースの枠を超えて全国的なスーパースターへと上り詰めました。さらに、中川家(1996年)、フットボールアワー(2002年)、キングコング(2001年)など、お笑い界の主力を担うコンビが軒並み名を連ねています。
リニューアル以降の象徴的な存在といえば、2017年王者の霜降り明星です。粗品とせいやの圧倒的な熱量と新世代のネタ構成は、当時の審査員を唸らせました。彼らはその翌年の2018年にM-1グランプリの最年少王者となり、一気に「お笑い第7世代」の旗手としてバラエティ界の中心に君臨することになります。
また、オズワルド(2021年優勝)やカベポスター(2022年優勝)も、ABC制覇後にM-1決勝の常連となり、テレビ・ラジオのレギュラー番組を多数獲得。さらに2024年に優勝を果たした令和ロマンは、前年のM-1王者でありながら貪欲にタイトルを奪取し、新時代の絶対王者としての地位を確固たるものにしました。
「M-1グランプリ」への登竜門?ABC王者とM-1王者の密接な関係性を分析
お笑いファンやメディアの間で常に注目されるのが、「ABCお笑いグランプリ」と「M-1グランプリ」の極めて高い相関関係です。
ABCお笑いグランプリは、夏(7月上旬)に開催されます。漫才師にとっては、冬のM-1グランプリに向けた勝負ネタを仕上げる絶好の舞台であり、ここで結果を残したコンビがそのまま年末のM-1決勝へと駆け上がるケースが後を絶ちません。
【主な連動事例】
・中川家:ABC新人GP最優秀新人賞(1996年)→ 初代M-1王者(2001年)
・フットボールアワー:ABC新人GP最優秀新人賞(2002年)→ M-1王者(2003年)
・ブラックマヨネーズ:ABC新人GP優秀新人賞(2002年)→ M-1王者(2005年)
・霜降り明星:ABCお笑いGP優勝(2017年)→ M-1王者(2018年)
・ミルクボーイ:ABC新人GP本選進出(2010年)→ M-1王者(2019年)
・令和ロマン:M-1王者(2023年)→ ABCお笑いGP優勝(2024年)
漫才・コント・ピン芸が入り乱れるABC特有の緊張感の中で勝ち切る勝負強さは、4分間の漫才決戦であるM-1グランプリを制するための最大の試金石となっています。
審査員たちの視点と評価基準|歴代審査員が若手に下した決断
ABCお笑いグランプリの権威を支えているのが、日本トップクラスのコント師・漫才師・作家が顔を揃える歴代審査員陣の存在です。
かつては上方落語界の重鎮や大御所漫才師が審査の中心を務めていましたが、2012年の全国大会化以降、審査員の構成は大きく進化しました。近年では、兵動大樹(矢野・兵動)、陣内智則、小籔千豊、岩尾望(フットボールアワー)、ユースケ(ダイアン)、山内健司(かまいたち)、田中卓志(アンガールズ)といった、現役のトッププレイヤーたちが審査を担当しています。
彼らの講評は非常にロジカルかつ愛に満ちており、ネタの展開スピード、演技力、観客の巻き込み方、独自の発想力など、現代のバラエティシーンで求められる実践的なスキルが鋭く評価されます。審査員から放たれる熱いアドバイスが、敗退した芸人たちにとって次の飛躍の原動力となっている点も見逃せません。
【2026年最新】歴代決勝進出者の現在と見逃し配信ABEMAの視聴方法
優勝を逃したものの、ABCお笑いグランプリの決勝を沸かせたファイナリストたちも、現在のエンタメ界で目覚ましい活躍を続けています。
例えば、さらば青春の光は個人事務所「ザ・森東」を立ち上げ、YouTubeやテレビ番組で圧倒的な数字を稼ぎ出す人気芸人へと進化。ダウ90000は演劇とお笑いのボーダーレスな活躍でカルチャー界を席巻し、ロングコートダディやさや香、かが屋なども各賞レースのファイナリストとして第一線で支持を集めています。
過去の名勝負や歴代の決勝戦を振り返りたい場合、公式パートナーであるABEMAの見逃し配信やプレミアムアーカイブが最も充実した視聴環境を提供しています。生放送時のリアルタイムコメントとともに、若手時代のレジェンドたちが繰り広げた渾身のネタを追体験することが可能です。
【ABCお笑いグランプリ 歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ABCお笑い新人グランプリとABCお笑いグランプリの違いは何ですか?
A1:2011年までは関西を中心に活動する若手を主な対象とした「ABCお笑い新人グランプリ」として開催されていましたが、2012年の第33回大会から出場資格が「デビュー10年以内(全国のプロ芸人対象)」に拡大され、名称も「ABCお笑いグランプリ」へ刷新されました。
Q2:漫才とコントのどちらが優勝しやすい傾向にありますか?
A2:ルール上はジャンル不問の異種格闘技戦ですが、歴代の優勝者を見ると漫才師・コント師がほぼ均等に栄冠を掴んでいます。かまいたち、ジャルジャル、天竺鼠、GAG、ファイヤーサンダーなどコントに定評のあるグループが多数優勝している点も本大会の大きな特徴です。
Q3:歴代の最高得点や採点方式はどのようになっていますか?
A3:大会時期によって採点システムは異なりますが、現在はファーストラウンドで各ブロック(A・B・C)の1位が最終決戦に進出し、最終決戦での合計得点によって王者を決定します。1点差で勝敗が分かれる年が頻発するほど、審査員の評価は拮抗しています。
まとめ:次世代のスターを生み出し続ける若手芸人の最高峰
半世紀近い歴史の中で、常に時代を代表するお笑いスターを世に送り出してきたABCお笑いグランプリ。ダウンタウンから始まった伝説のバトンは、霜降り明星、令和ロマン、そして次代を担う新星たちへと確実に受け継がれています。
デビュー10年以内の芸人たちが人生を懸けて挑む夏の決戦は、今後も日本のお笑い界の未来を映し出す鏡として、多くのファンを熱狂させ続けることでしょう。過去の激闘をアーカイブで振り返りつつ、次なるスター誕生の瞬間から目が離せません。 (出典: abc お笑い グランプリ 歴代(Yahoo!ニュース))